中央工学校(北区王子本町1)で設計専攻の学生たちが7月7日、実際の建設を前提として計画した4つの提案を同校で紹介した。
同校では、実際の建築計画を教育課程に取り入れ地域密着実践教育を行っている。この取り組みを2005(平成17)年から瀧野川信用金庫が支援しており、実際の土地所有者と同校を橋渡しすることで、学生たちに実践的な学びの場を提供してきた。
今年は、北区浮間にある広い旗竿(はたざお)地を生かした計画を作成した。建築学科の4年生と建築工学科3年生の合計18人が4つのグループで参加。4月に実際の敷地を見るところから始まり、クラス内でのプレゼンテーションを経て施主へのプレゼンテーションに臨んだ。
4グループは、それぞれ同エリアの良さを「余白」で表した6戸の集合住宅「流路の長屋」、医療従事者に店子(たなこ)のターゲットを絞り、地域課題解決・補助金活用を盛り込んだ「綴(つづ)る家」、住まいではなく、地域の人々を結ぶ寺子屋「うきテラ」、1階にアトリエ、2階が住居になっている建物が8戸連なる「1311UKIAKA ARTIGIANO」。それぞれ地域の立地・歴史・周辺環境を調査し作り上げた。
「綴る家」を提案した建築学科4年の月村航平さんはプレゼンテーションを終え、「地域リサーチや聞き込み調査を通して、建築は形を考えるだけではなく、地域やそこに暮らす人を理解することが大切だと学んだ。安全条例や法規を満たすために建物の形を何度も見直し、設計の難しさを実感した。30分の1模型の制作では、細部の納まりや構造まで考えるきっかけとなり、将来1分の1の建築を作る責任の重さを改めて感じた」と振り返る。