
北区が2026年度、区の保有する施設や公園、主催のイベント、講座などに、企業名や商品名等を冠した愛称を付けることができるネーミングライツパートナーの募集を始めた。
同事業では提案募集型と特定募集型の2種類があり、先行して提案募集型の受け付けを始めているが、ごく一部の施設などを除いてネーミングライツが可能となっており、自由度が高い。
ネーミングライツ自体は他自治体でも取り組みがあり珍しくないが、自由度の高さを踏まえて、なぜこのタイミングで募集を始めたのかを編集部で調査した。
なぜ今、このタイミングでネーミングライツを導入することになったのでしょうか?
(柿間さん)北区においても、近年の財政状況を踏まえ財源確保を着実に推進していくためには、財源確保の多様化を図っていくことが必要であり、施設の維持管理やサービス向上が求められる中で、職員の視点だけでは気づきにくい施設の魅力や活用可能性について、民間事業者の視点から、「こんな魅力があるのでは」「こういう活用ができるのでは」という新しい気づきを頂きたいと考えました。
そして、どんな施設に関心が集まるのかを知るためにも、提案募集型を先行して募集しています。
「ココキタ」や「スペースゆう」が対象外なのは、なぜでしょうか?
(柿間さん)北区が保有する施設は約320カ所あり、学校や福祉施設など名称変更で利用者が混乱するような施設と特段の経緯や施設の性格を考慮して対象外としている施設を除くと約200カ所が対象です。
「ココキタ」は、区民の皆さまに親しんでご利用いただけるよう愛称投票を行い、『ココキタ』に決定している経緯があります。

(柿間さん)「スペースゆう」については、「スペース」は場所、宇宙という意味であり、開設当時、プラネタリウム付きのホールを併設していたことに由来しています。「ゆう」は、「主役はあなた」といった「YOU」という意味のほか、友情を育てる「友」、人と人とを結ぶ「結」、遊び(憩い)の場である「遊」という思いを込めて既に愛称を付けている経緯があり、こうした経緯や施設の性格を踏まえ、対象外としています。
区民に親しまれている現行名称(例:飛鳥山公園など)を残す必要があるのか、それともフルネーム変更も可能なのか、愛称の自由度を教えてください。

(柿間さん)区民に広く親しまれている施設や、愛称により地名が分かりにくくなることで利用上の混乱が生じる恐れがある場合には、区の判断により、地名を残すことを条件とするなど、愛称付与に一定の条件を設定することがありますが、愛称については区の条例で定める施設名とは異なるものとなりますので、フルネームでの変更も可能としており、一定の自由度を設けています。
ネーミングライツ料は、具体的にどのように「区民サービスの維持・向上」に還元される予定ですか?

(柿間さん)ネーミングライツ料については、当該施設の維持管理及び機能向上をはじめ、区民サービスの維持・向上に資する経費に充当することを基本としています。
具体的には、老朽化した設備の更新や利便性向上に向けた改修、事業の充実等への活用を想定していますが、使途を限定するものではなく、各施設の状況を踏まえ、効果的な活用を図っていく考えです。

どのような提案に期待していますか
(井沢さん)ネーミングライツは、一般的に大きな施設が対象というイメージが強いと思いますが、北区では公園やトイレなどにも愛称を付けることができます。区内事業者には、身近な施設から少しずつネーミングライツにトライしてもらって、「大きな施設などでもこういうことができるよね」というような形で区内中に広がっていけたら良いかなと思っています。
(柿間さん)名称が暮らしの中に溶け込むような提案があるといいなと思います。個人的には、スポーツ関係や北区の地域資源でもある鉄道を生かした名称なども面白いと思っています。
(片岡さん)施設というと大きな建物を想像されるかもしれませんが、小さな公園や施設内の一スペースなどにも提案次第で付けることができるようになっていますし、区主催のイベントなどに付けることもできる制度になっています。申請する前の相談も受け付けているので、ちょっと制度に興味があるという程度でも構わないので、問い合わせをお持ちしています。