トンボ鉛筆(北区豊島6)は1月24日、鉛筆「8900番」が黄色いダース箱になって70年を迎えたことを記念して、缶ペンケース付き「70周年限定セット」を発売する。
「THE JAPANESE CLASSIC 70th ANNIV.」と特別に刻印した同鉛筆6本(HB)を金属缶ペンケースに入れ、商品の歴史などを紹介するミニリーフレット、ケース保護用の紙スリーブも付ける。
「8900番」は第二次世界大戦が終結した1945(昭和20)年の秋に最も早く鉛筆生産を再開させた当時の新製品。微粒子加工をした芯が特徴で、1本30銭(学習用鉛筆の約3倍)は当時、高級品だったという。戦後の再建・復興の中、設計製図、青写真、写真修整などを用途として供給された。
1948(昭和23)年に現在の黄色ダース箱とオリーブグリーンの軸色を完成させ、70年にわたって踏襲してきた。この間、著名デザイナーを招き、全製品のデザインの統一を図るも、同商品だけは例外的に保存することになり、現在まで受け継がれてきたという。2011年には「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞した。
広報担当者は「1968(昭和43)年に北区に本社を移転して50年。その間、鉛筆の他にも多くの文具を発売してきた。おかげさまでたくさんの方々に愛用いただけるようになり、現在は北区を拠点に、日本だけでなく世界各国へトンボ鉛筆の文房具を届けている。これからもトンボ鉛筆をよろしくお願いします」とコメントを寄せる。
価格は961円。限定1万3,500セット。全国の文具店で扱う。