赤羽駅東口の旧「キャバレーハリウッド赤羽店」(北区赤羽1)の解体工事が進んでいる。
10月18日現在、正面入り口付近の壁面が取り壊され、内装などが搬出され、内部の様子があらわになっている。建物は、地上4階建て、床面積1297平方メートル。
ハリウッドのオーナーだった故・福富太郎さんは「キャバレー太郎」と呼ばれ、キャバレーの展開は、直営店=29店、チェーン店=15店を抱えるまでになったがほど「大衆キャバレー文化」を根付かせ、長者番付1位にのぼり詰めた昭和を代表する実業家の一人。その後、時代の流れとともに店舗は徐々に閉店。2018(平成30)年12月30日、北千住店とともに赤羽店も閉店した。東京都内で営業していた最後のグランドキャバレーとされている。
閉店前の12月に同店に訪れたという30歳男性は「閉店すると聞いて一度は行っておかなければと思った。非日常の世界で楽しかった。僕の知らない時代の昭和の象徴がなくなると思うと悲しい」と工事の様子を眺めていた。赤羽の不動産会社勤務の男性によると「現段階で次の建物など正確な情報は入っていない」と話す。
工期は来年12月7日まで。