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北区で水害時の避難計画「マイ・タイムライン」講座 大型台風に備え開催へ

参加を呼びかける北区防災危機管理課の職員たち

参加を呼びかける北区防災危機管理課の職員たち

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 水害時の避難計画「マイ・タイムライン」をテーマにした講座が、9月12日に赤羽会館(北区赤羽南1)で、10月27日に北とぴあ(王子1)で、それぞれ開催される。主催は北区。

北区洪水ハザードマップ

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 同講座は、台風などの大雨が引き起こす大規模水害に備えて、事前に自分の取るべき避難行動計画となるマイ・タイムラインを作成する。

 北区では、2020年に「大規模水害を想定した避難行動の基本方針」を策定し、今年4月に区内の実態に即した屋内安全確保が可能な条件を明記し改定したことを踏まえて、5月に水害リスクの高い約12万戸に「水害リスク診断書」を送付し、自助・共助を含めた水害対策の普及啓発を行っており、同講座もその取り組みの一環。

 基本方針を策定した前年の2019年10月に台風19号が日本列島を直撃した際、首都圏初となる大雨特別警報が発令され、荒川の水域が上昇すると、東京都北区にある岩淵水門(志茂5)を閉門。当時は干潮だったこともあり、氾らん発生を防げたと見られるが、満潮だった場合には氾らん発生の可能性も指摘されていた。

 講座では、市民防災研究所の伊藤英司さんが講師となり、北区の洪水ハザードマップを見ながら、実際に2020年の台風19号クラスが直撃したことを想定して、北区防災アプリなどでの情報の取り方も学びながら、雨が降る前から備えるという時間軸を踏まえた避難計画を作成する。

 北区危機管理室参事の藤野ユキさんは「北区の地形は、まちに風光明媚(めいび)な景観をもたらしている一方、荒川が氾らんした場合、浸水想定エリアの多くの地域が2週間以上もの間、水が引かないことがある。その場合にはライフラインが停止する可能性が高く、高い建物に上るだけの垂直避難では対処できないため、高台方面に避難する水平避難を検討する必要がある。大型台風の接近などは、進路予想などから事前に対策できることも多いので、リスクを正しく知り、正しく恐れ、正しく対策するための一歩にしてほしい」と呼びかける。

 開催時間は、9月12日=14時~16時、10月27日=19時~21時。参加無料。

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