魔事災難よけを祈願する夏の伝統行事「王子田楽」が8月4日、王子神社(北区本町1)で小学生らにより披露される。
約700年の歴史を持つといわれる「王子田楽」は8月2日~4日に開催される同神社の例大祭に伴い神前に奉納される踊り「田楽舞(でんがくまい)」。王子田楽は戦争により一時途絶えたが1983(昭和58)年に地元住民の尽力により復活、1987(昭和62)年に北区指定無形民俗文化財(民芸)に指定された。
一般的な田楽が豊作を願うものに対し、魔よけ、災難よけを願うのが特徴で、王子神社からの使いが田楽方との間を行き来する「七度半(しちどはん)」の儀礼、7本の太刀を帯びた異形の武者「四魔帰(しまき)」などは全国で伝えられている田楽の中でも珍しいといわれる。
当日は、北区役所第四庁舎前から王子神社まで、武者や神官、舞童、氏子総代たちが行列を作り、神社境内の舞台で、竹の子型のかさをかぶった「子魔帰(こまがえし)」や花がさをかぶった「舞童(ぶどう)」たち8人が「田楽舞」を奉納する。鼓や筰(ささら)、小太鼓を打ち、2列になって陣形を変えながら、笛・太鼓に合わせて踊る。
開催時間は16時45分~1時間程度。