北区立岩淵小学校(北区岩淵町6)で7月8日、ロンドンオリンピック「競泳女子4×100メートルメドレーリレー」銅メダリストの上田春佳選手が、講演と直接指導を行った。
東京都教育委員会及び生活文化局では現在、オリンピック・パラリンピック教育の充実を図るために、児童らがアスリートらとの直接交流を通じて、夢や希望を持ち続けることができるよう、オリンピアンやパラリンピアンなどを学校に派遣している。直接指導プログラムは「夢、希望、感動との出会い」「自己実現に向けての努力」「困難に立ち向かう意欲の育成」を目的に取り組む「夢・未来プロジェクト」の一環。
当日は、東京都北区出身で北区スポーツ大使でもある上田さんが同校に訪れた。北区では「味の素ナショナルトレーニングセンター」(北区西が丘3)がある立地などを背景に、「トップアスリートまち・北区」としてPR活動を行っていることから、区にゆかりのあるアスリートに「北区スポーツ大使」を委嘱している。
この日は、ロンドンオリンピックで上田選手が出場した際の映像を解説しながら鑑賞し「特別講演」、「実技指導」が行われた。上田選手が獲得した銅メダルも披露され、子どもたちの歓声で会場は盛り上がりを見せた。
全校児童を対象にした講演の中で、上田選手は、児童一人ひとりに夢を尋ねる一幕もあった。上田選手が幼少期時代からオリンピック出場までの経験を話し、「夢に向かうために、目標を設定することが大切である」とのメッセージを伝えた。
5・6年生を対象にした実技指導では、肩や股関節を中心としたストレッチやトレーニングを行い、児童たちはオリンピアンの直接指導に終始笑顔で取り組んでいた。指導後には、児童たちと昼食を一緒にとり、交流を深めた。
上田選手は「あいにくの天気でプールでの水泳指導はなくなってしまったが、子どもたちの純粋さが伝わり、楽しく教えることができた。夢に向かってやることは大切で、目標を一つずつ決めて諦めずに挑戦してもらいたい」と話した。