赤羽にある合同会社「エリッカーレ」(北区赤羽1)が今春、セミオーダー・パンプスの販売を始めた。
北区在住の高橋恵梨香社長は2015年の同社設立以来、「カラー診断」「骨格診断」「メイクレッスン」など、印象アップのアドバイスなどを行うイメージコンサルタント業を中心に展開してきた。
「社長業を始めてから、お客さまとの同行ショッピングで街中をハイヒールで歩き回ったり、人前に出たりすることが増え、ハイヒールを履く機会が増えたが、仕事が終わると足が痛くて駅で動けなくなった事もあった」と高橋さん。「なぜこんなに足が痛くなるのか、街の女性はハイヒールを履いて涼し気に歩いているのはなぜか」と、高橋さんが友人に聞いたところ、ほとんどが「痛くても我慢して履いている」という現状を知ったという。
その後、なぜ痛くなるのかを調べたという高橋さんは、サイズが合っていないことが一番の要因であることを突き止め、パンプスの中で指が曲がり無理な足の形で歩いている人が多いことも知ったという。
セミオーダーの靴店で足を計測し、デパートに行き自分に合うハイヒールやパンプスを探したが、「自分は足のサイズと幅が小さく、在庫の薄い規格だった」と高橋さん。サイズが近い物を見付けても、黒一色のプレーンなデザインの物ばかりだったことから、オーダーパンプスを手掛けることを決意した。
約1年間、100人ほどの足のサイズを図ってきたという高橋さんは「靴を選ぶ際は、足長(そくちょう)と足囲(そくい)から割り出される『ワイズ』が重要」と話す。「100人中、申告サイズと計測サイズが合っていた人は、2人ほどだった」とも。「地面についている足のサイズだけでなく、足を浮かせた状態でのサイズを重要視している。この状態で計測したことのある人は0人だった」と振り返る。
高橋さんによると、親指の付け根、小指の付け根、かかとの3点で支えている状態が本来の姿であり、サイズが合わず、前に足が滑った状態で靴が脱げないように歩くと姿勢も悪くなり、膝や腰への負担がかかるという。「正しいサイズのパンプスを選ぶことで、姿勢も変化し、痛みもなく、足が疲れにくくなる」と話す。
同社ではこれまで、靴職人と個別に取り引きを行ってきたが、今春から新たに大手メーカーの一般規格だけを生産する工場と提携して商品を製造できるようになったという。「自身の経験や、多くの女性のパンプス事情、セミオーダー・パンプスの必要性を説明し、同工場でも初となるセミオーダーパンプスの受注生産の提携承諾にこぎ着けた」と高橋さん。
セミオーダー・パンプスは、足長とワイズに合わせ、ヒールの高さは5センチと7センチの2種類を用意する。カラーバリエーションは約50種類、中敷きは、5~6色を用意する。靴底の素材は、雨や雪などでも滑りにくい「ハイドロストッパー」を使う。
高橋さんは「これまで20代~50代の営業職、講師、経営者など普段人前に出る事の多い人で知人を中心に生産を行ってきた。中には、『10年ぶりにハイヒールを履いてみたい』『ハイヒールが苦手』という人もいた。今履いているハイヒールやパンプスに違和感のある人は気軽にお越しいただき、計測させてもらえれば」と呼び掛ける。
料金は、足の計測&フットプリント体験=3,000円、セミオーダー・パンプス作成=4万9,800円~(納期は2か月程度・事前予約制)。
営業時間は11時~19時30分。