飛鳥山公園(北区西ヶ原2)内の旧渋沢庭園で11月2日・3日の2日間、「王子飛鳥山芸術祭」が開催された。主催は「ぷらっとマルシェ」。
同芸術祭は、北区シティーブランディング事業助成金を活用したイベントで、同園内に邸宅を構え、そこでさまざまな民間外交を行った渋沢栄一に関連したコンテンツや北区版アーティストバンクに所属するアーティストらのパフォーマンスを通じて、北区が誇る地域資源を発信するのが目的。
同園内では、渋沢栄一生家の家業が藍玉の製造販売であったことから藍染め体験や渋沢栄一像の活版はがき印刷体験などに加え、北区伝統工芸保存会によるろくろ体験などの伝統技術体験ブースを設け、造形作品とアーティストらによる演奏のコラボレーションも行われた。
同園に隣接する通りは、渋沢栄一と縁が深いことから「渋沢通り」の愛称で呼ばれる道路であることから、1日目には北区観光ボランティアガイドによる「歩いて楽しむ渋沢通り」が行われた。
2日目には、馬車が同園と旧古河庭園とを往復したほか、同園内の一部である青淵文庫前で行われていた北区観光協会主催の「飛鳥山大茶会」の茶席で、アーティストらがクラリネットやフルートでシャンソンを演奏して花を添えた。
「ぷらっとマルシェ」の椿克美さんは「普段は見つからない地域の良さに気付く機会にしたいと思い、馬車を走らせたり、アーティストが園内を練り歩いたりすることで、園内に人の動きが出るよう企画した。来場者だけではなく、アーティストやスタッフが楽しんで取り組んでくれていたので、この機会を通じて、北区に良いイメージと園内での経済活動の循環につながったのでは」と振り返る。