田端文士村記念館(北区田端6)が現在、開館30周年を記念した企画展「芸術村のお住居拝見 アトリエでの創作風景と暮らし」を開催している。期間中、新収蔵の作品をはじめ、芸術家の暮らしぶりが分かる内容を展示する。
明治末期から昭和にかけて、上野の東京美術学校(現・東京芸術大学)に近かった北区田端には多くの芸術家が暮らしていた。
同展では、創作を行っていたアトリエ、生活していた住居の写真などを美術作品とともに紹介しているのが特徴。今回の企画展のきっかけとなった画家・岩田専太郎の雑誌記事や作品、田端芸術村の草分けとなった画家・小杉放庵の新収蔵作品、彫刻家・吉田三郎のアトリエ写真から、そこに置かれた彫刻の解析、陶芸家・板谷波山と漆芸家・堆朱楊成との作品と交流の様子、日本画家・山田敬中の新収蔵2作品など多岐にわたる。
同館の白石顕子さんは「芸術家たちの住居から、田端に芸術村があったという土地の歴史に触れてほしい」と話す。
開館時間は10時~17時(最終入館は16時30分)。入場無料。5月26日まで。