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赤羽台にある児童養護施設の「サローネ」再建へ 再び交流の場に

星美ホーム「サローネ」祝福式の様子

星美ホーム「サローネ」祝福式の様子

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 赤羽台にある児童養護施設「星美ホーム」(北区赤羽台4)の「サローネ」の建物部分が再建され、12月3日で1カ月がたった。

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 サローネはイタリア語で「広間」「ホール」「多くの人が集まる場所」という意味で使われている。同施設で暮らす子どもたちは100人ほどで、普段は6~8人のユニットで生活しており、全員が集まれる唯一の場所がサローネだった。そこでは演劇、スポーツ、イベントやワークショップを行っていたほか、かつてマイケル・ジャクソンさんも訪れたことがある場所だったが、老朽化のため2018(平成30)年8月に取り壊された。

 同施設で暮らす子どもたちは、褒められたり、励まされたりする経験が少ないため、心を閉ざしてしまいがちな傾向があるという。そうした子どもたちが劇や楽器演奏を披露するなどして、さまざまな経験を積み、自信をつけてから外の世界に踏み出していけるようにと活用されていたのがサローネだった。しかし、サローネ以外の施設の建て替えは児童養護の助成金が下りたが、サローネについては生活する場所ではないという理由で助成金の認可が下りず、再建を断念することも検討されていた。

 しかし、サローネの必要性を感じた多くの人々により、寄付やクラウドファンディングを通して資金を集めることができ、再建するめどが立った。

 副施設長の白川実香さんは「コロナ禍や建材資材の高騰もあり、完成が当初の計画よりも延びてしまったが、設計を担当した建築士は、取り壊されたサローネの一部を保存しベンチとして活用したり、キッチン機能を備え付けたり、太陽の光がさまざまな角度から入ってくるように工夫を凝らしたりして、以前のサローネより規模は小さくなったものの細部にこだわって造ってくれた。コロナ禍で実施されなかったイベントや地域の方々との交流の場を、このサローネの完成を皮切りに再開できれば」と話す。

 現在は建物が完成したが、園庭は工事中で、全ての完成は来年の初夏を予定している。

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