赤羽消防署に属する志茂出張所(北区神谷3)の新庁舎が完成し、3月15日、業務を始めた。
旧庁舎は1973(昭和48)年に落成。約50年にわたり地域の防災拠点として機能していた。老朽化が進み耐震性の問題などから、防災拠点の機能強化として新庁舎を建設したという。
敷地内には、6階建ての消防庁舎、訓練棟、災害時の隊員の集合地となる消防団棟、倉庫棟を建設。新たに補給車も配置。長時間活動に対応できるよう、災害時は消防隊員に食料や水分の補給を行えるようにした。
業務開始に先立ち、2月23日に落成式を行い、3月9日には地域の自治会員に向けて内覧会を開いた。署員の小池さんは「本来なら落成式にも地域の方を呼びたかったが、感染対策を考慮して別日で内覧会を設けた。地域の安全を守る新たな拠点として皆さんに知ってもらい、この先、何十年と愛される場所にしていきたい」と話す。
当日は、庁舎内での過ごし方や通常業務、災害時の出動の様子を解説付きで見学。訓練棟では火災を想定した消防訓練の様子を披露した。その後、VR防災体験車を使った地震体験を行い、地域住民に改めて防災への備えの大切さを啓発した。
参加した地域の女性は「消防署内を見ることは滅多にないので良い経験になった。訓練の様子なども見ることができて、改めて安全を守ってくれる団員の方に感謝したいと思った」と話す。