北区滝野川の「Jギャラリー&カフェ」(北区滝野川6)で現在、第34回企画展「自然生(じねんじょ)クラブ展」が開催されている。
自閉症者と知的障がい者のアート作品を展示・販売している同ギャラリー。福祉事業としてではなく、専門的な教育や伝統などに左右されず湧き上がるようにして生まれる芸術作品、いわゆる「アール・ブリュット」と気軽に出合える「場」の提供を目指す。自閉症や知的障がいがバリアーとなって接する機会を奪われがちな優れた芸術作品や作家と鑑賞者との橋渡し役を担っている。
同展では、NPO法人「自然生クラブ」の作家たちが個性豊かで力強い絵画作品を提供している。同NPOは、筑波山南麓で有機農業を中心とした環境問題に取り組む福祉施設を運営しており、施設の作家たちが地域での生活を通じて生み出す感性の表現が多方面から注目を集めている。
同ギャラリーのオーナー、竹居正武さんは「作品を『売る』こと自体が自閉症者や知的障がい者の大きな支えや励みになり、そのまま『一般の方』とのつながり作りにもなっている」と話す。
同ギャラリーの竹居美佳さんは「自然生クラブの表現は絵画だけに止まらない。例えば打楽器を使った田楽舞も素晴らしい。今回の企画展ではこうしたパフォーマンスや作家自身による作品解説も行いたかったが、コロナ禍で作品展示だけにとどめるしかなかった。作品だけでも十分見応えがあり、楽しんでいただけるので、ぜひお越しいただければ」と呼び掛ける。
営業時間は14時~19時。日曜・月曜・火曜定休。入場無料。3月6日まで。