
赤羽一番街商店街の入り口アーケードに10月21日、漫画家の清野とおるさんデザインの横断幕が掲げられた。
横断幕は客引き防止対策の一環とした取り組みで、表面には清野さんがデザインしたイラストと「客引きは客を引くな」「なるれか引にき引客は客」のメッセージが入る。横断幕の右側のメッセージは、いったん立ち止まって、逆から書いた文字を読んでもらうことを狙ったものだという。
北区は2022年7月から「東京都北区公共の場所における客引き行為等の防止に関する条例」を施行し、特に赤羽一番街商店街が含まれる北区1丁目全域と赤羽1丁目3番~9番を特に防止活動が必要な地域として指定している。これまでも、「赤羽の客引きはよく客引く客引きだ んも~頭にきたく」「客を引くより客から惹(ひ)かれる人になってよ」などのメッセージを入れた清野さんがデザインしたうちわを配布するなどして、客引き防止対策に取り組んでいる。
横断幕を掲げる前日には、北区から赤羽一番街商店街振興組合への贈呈式が行われ、山田加奈子北区長から同振興組合の鈴木美昭理事長に直接手渡された。
同式では、当日出席できなかった清野さんの「赤羽には昔から客引きが存在し、10年ほど前までは僕自身もRPG気分でついていったこともありました。当時は声をかけられても面白みがあり、案内された先も普通に優良店だったものです。もちろん、全てを網羅したわけではありませんが。ところが、最近の客引きはしつこい上に、面白みもなく、しかも悪質な店に誘われる確率が高いと聞きます」というコメントを紹介した。
山田区長は「赤羽駅東口の客引き行為については課題認識を持っているが、区だけでやれる範囲は限られている。これからも商店街、地域の方々とみんなで協力して、『赤羽は客引きやりづらいね』という雰囲気を作っていきたい」と話し、鈴木理事長は「赤羽一番街に来る人たちに、より安心な、楽しい街を目指して、強い決意で客引きをなくしていく」と話した。