中高生を対象とした起業家講演会が11月30日、赤羽文化センター(北区赤羽西1)で開催された。主催は北区、共催は瀧野川信用金庫で、37人が参加した。
同講演会は、区内の中高生にアントレプレナーシップ精神を持ってもらい、将来の起業家の育成を目的として企画された。
第1部では「起業のリアル」をテーマに、高校2年時に自分の疲れを可視化するアプリ「Focus on」のビジネスプランを立案した森本陽加里さんと、バーチャル空間での恋愛マッチングアプリ「Flamers」を開発している設楽広太さんが自身の起業体験を伝える基調講演を行った。
講演後は、学生からのよくある質問として「学生時代にやっておいた方がいいこと」「起業と就職の違い」「起業する上でのお金の不安」について、自分の体験や考えを踏まえて「応援されれる人になってほしい」とメッセージを送った。
第2部では「学生が知っておきたいお金との向き合い方」をテーマに同金庫経営サポート部の下飼手秀明さんが信用金庫の役割や、将来お金でつまずかないためのポイントなどを伝えた。
同金庫の安田健一理事長は「社会に出て活躍する選択肢の一つとなる起業に対する潜在的な気持ちを、学生たちが今回のような機会をきっかけに呼び起こし、北区からイノベーションを起こす起業家を公民連携で発掘、育成していきたい」と話す。「今日の質問の一つにもなっていた、お金の不安に関しても、金融リテラシーを学生の頃から育んでもらえるような取り組みにつなげ、闇バイトなどの金融リテラシーの低下が一因になっているような社会問題の防止の一歩になれば」とも。