新紙幣発行記念スペシャル公演「せいえん寄席」が10月13日、中央工学校(北区岸町1)で開催された。
渋沢栄一が落語家の三遊亭圓朝と交流があり、飛鳥山邸に招いて落語会を催していたことにちなんで企画された同寄席。渋沢の雅号「青淵」と未来を応援したいという意味の「声援」かけて名付けられた。
当日は新紙幣の顔となった渋沢栄一と津田梅子の半生を講談で神田京子さんと神田蘭さんが口演。橘右門さんによる寄席文字実演や圓朝の落語「死神」を三遊亭遊雀さんが披露した。
プロデュースした神田京子さんは「新紙幣発行に当たり、北区が渋沢ゆかりの地であることを伝え続けていきたいと席亭に名乗りを上げていただいた東京商工会議所北支部会長の越野充博さんと話してきた。その中で、渋沢は日本の近代化をけん引する一方、伝統的な文化・芸能も大切にしていたという人間味ある一面は、意外と知られていないと気付いた。ならば『子どもから大人まで幅広く親しめる寄席がいいのでは』と企画した。これを機に、さらに渋沢への興味関心を広げてほしい」と話す。
次回開催は滝野川八幡神社で3月16日に行う。