八雲神社(北区岩淵町)で6月1日・2日、例大祭が開催され、2日は、みこしが商店街を含む地域を一日かけて練り歩いた。
同神社は江戸時代に日光御成道の宿場として栄えた岩淵町の鎮守として崇敬され、荒川流域であるため境内には「水神」を祭る「水神社」もある。
例大祭は毎年6月の第1土曜・日曜に開催。みこしの巡行は2年に1度の本祭りの時に行う。「発輿祭」(はつよさい)という神事に続いて、「本社みこし」「水神みこし」の2基が神社の境内を出発、町内を巡った。巡行はコロナ禍で2回中止となり、2018(平成30)年以来6年ぶり。
責任総代の佐野健三さんは「コロナ禍がほぼ終息し、再び神社の祭りが地域の皆さんと共に開くことができるようになりうれしい」と話す。奉納演芸として神楽やおはやしも行われ、両日ともに露店も多く出店。境内は多くの人でにぎわっていた。
同神社の広報を担当している氏子の鈴木 路子さんは「地域の文化や歴史を残すため、地元の友人たちの協力を得て八雲神社のホームページを立ち上げ、SNSで発信を始めた」と最近の取り組みについて説明。「普段は都会の生活に追われて、なかなかお目にかかることのできない地域の方々にもお会いでき、うれしい。何百年も続く伝統行事を大切にしている岩淵町に、コミュニティーの豊かさを感じている」と話す。