築49年の邸宅を改装した一棟貸しの宿「東sui京(とうすいきょう)」(北区田端1)が開業して、4月15日で1カ月がたった。
JR田端駅南口から徒歩4分の閑静な住宅街の中にある同施設は住宅として建てられ、長年使われてきたが、その後、勝亦丸山建築計画の事務所兼シェアハウスとして活用されていた。その後、リノベーションし、一棟貸しの宿に生まれ変わった。施設面積約140平方メートルの2階建てで、寝室4室のシャワールーム2室があり、最大で12人まで宿泊できる。
2023年8月、内装の解体と耐震補強工事を開始。設計は勝亦丸山建築計画が行った。「職人技が感じられる左官仕上げが天井や壁に見られ、障子は住居として使われていた時のものをそのまま活用している」という。随所に絵画作品を飾り、販売も行う。リビングに大きな窓を設けることで、室内に居ながら庭園の四季折々の景色を楽しむことができるようにしている。
同施設を運営するキーマン(大阪府東大阪市)の片山寿夫社長は「勝亦丸山建築計画の勝亦さんと丸山さんと知り合ったことで、この物件と出合った。2人がこの建物から移転する計画があることを聞き、一棟貸しの宿にすれば大人数で泊まりたい旅行客のニーズに応えられるのではと思った。一棟貸しの宿は多々あるが、これだけの庭を持つ物件はなかなかないので、観光だけではなく、宿で過ごす時間も楽しんでもらえれば」と話す。
同施設がある田端周辺は「六義園(りくぎえん)や上野公園へのアクセスも良く、下町を感じられる街並みや店が多くある谷中方面へも足を運びやすいため、訪日リピーターの外国人観光客が宿泊している」という。
宿泊料金は1泊10万8,000円~(最低2泊から。清掃代別途)。予約は「Airbnb」で受け付ける。