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北区内の銭湯の記憶を集めた「せんとうとまち新聞」 滝野川で関連展示

せんとうとまち新聞Vol.3に登場する「鶴の湯」の入り口

せんとうとまち新聞Vol.3に登場する「鶴の湯」の入り口

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 一般社団法人「せんとうとまち」が3月15日から、滝野川にある銭湯稲荷湯(北区滝野川6)に隣接する二軒長屋で「せんとうまち新聞」に関連した展示を行う。

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 同法人は銭湯が持つ課題を解決することで、銭湯そのものと周辺エリアの活性化を目指すことを目的として活動する団体で、北区と連携して取り組む北区政策提案協働事業の一環で同紙を発行。2023年度から3年間、区内にある現役の銭湯23軒(2023年現在)を巡り、銭湯そのものだけでなく銭湯のある街の歴史をヒアリングし、それらを広めることで多世代の交流や地域のコミュニティー再生を目指す。

 2023年度は滝野川エリアにある銭湯を掲載しており、現在、北区内の該当銭湯、駅、スタンド、図書館などで順次配布している。二軒長屋のほか、王子駅北口のカルチャーロード・ギャラリーでも3月13日~25日、新聞に関連した展示を行う。

 今回の発行に当たり、同法人代表理事の栗生はるかさんは「かつては街の中心に銭湯があり、生活に欠かせない場所だった銭湯が、時代の流れと共に激減してきている。しかし銭湯の役割は単に入浴をする場所ではなく、多世代が交流できる『開かれた場所』としての役割を担えるのでは。この新聞を多くの人々に手に取ってもらうことで、銭湯に来たことがない人たちにも銭湯の魅力を知ってもらい、一人でも多くの人が銭湯を訪れるきっかけになれば」と期待を込める。

 同紙のグラフィックデザインと取材を行ったPIN DESIGNの岡本茉莉さんは「自分が生まれ育った街にも銭湯はあったが、東京にある銭湯とは雰囲気が異なる。銭湯はその土地の空気を色濃く反映させている場所。銭湯の記憶と共に近隣住民や店から銭湯と街の移り変わりを聞くことができたので、その歴史を伝えていきたい」と話す。

 二軒長屋での展示は3月31日まで。今後は赤羽地区と王子・十条地区の銭湯を取材し、新聞の発行を続けていく予定。

関連展示①
王子カルチャーロード・ギャラリー北面(JR王子駅北口・王子森下ガード高架下通路)
3月13日から3月25日まで。開館時間は24時間(初日のみ12時~)。

関連展示②
稲荷湯長屋(滝野川稲荷湯コインランドリー後ろ)
3月15日から3月31日まで。開館時間は15時~20時(土曜・日曜は13時~20時)。水曜・木曜定休。入場無料。

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