王子第三小学校(北区上十条5)の児童が考案した、米粉を使ったパンの名前が決まった。名前は「にぎにぎパン」。
社会科の授業で、米の消費減少について学んだ。その発展として総合的な学習の時間の中で、日本の米の消費量が減少し農家が困っていることを知った児童がグループに分かれ、米を消費するためのアイデアを出し合った。米に合うおかずやメニューを考え、ポスターを作る案や、米の消費を増やすためのチラシを作って近隣の米屋に置いてもらう案など多くのアイデアが出た。
そのうちの一つのグループから「米粉を使ったパンを作って農家を助けたい」という意見が上がった。グループの一人、鈴木竜之介さんが同小近くの「パン処よいしょ」(上十条5)店主の伊藤由起治さんに話をしたところ、米粉を使ったパンを販売することになった。同小職員の試食を繰り返し、商品化にこぎ着けた。伊藤さんはゲストティーチャーとして授業を行い、米粉と小麦粉を使ったパン作りの難しさなどを伝えた。
商品は、米粉、小麦粉、米油などを材料とし、焼き上がりにしょうゆを片面に塗り、のりを挟んだ。伊藤さんは「グルテンがないと膨らみづらく、米粉100%だと単価が高くなる。米を消費して農家を助けたいと思う小学生の気持ちを大事にしながら、安価で提供できるよう米粉を6、小麦粉を4の配分にした」と話す。
9月29日の授業では商品名を考え、見た目から候補名に「おにぎりパン」なども挙がったが、インパクトのある名前にしようと「にぎにぎパン」に決定。「パン処よいしょ」で翌30日から、150円で販売している。
鈴木さんは「社会科の授業の中で、みんなで考えた事が形になってとてもうれしい」と話す。
営業時間は8時~19時。日曜定休。