企画展「孫から見た渋沢栄一 鮫島純子さんが語る『おじいさま』」が7月1日、渋沢史料館(北区西ケ原2)で始まった。
鮫島純子(すみこ)さんは渋沢栄一の孫に当たり、エッセイストとして自身の子育ての経験や、2023年1月に100歳で亡くなるまで、生き方について著作活動や講演会を行ってきた。同展は、鮫島さんから見た渋沢栄一の姿をまとめたパネルや直筆の水彩画を展示する。
鮫島さんは、渋沢栄一の三男で実業家の渋沢正雄の次女で、「純子」は渋沢栄一が命名した。鮫島さんは、幼少から、渋沢栄一が住む飛鳥山邸を訪れていたという。当時、視察や講演で多忙だった渋沢栄一だが、孫たちが遊びに来ると、あめを用意して迎えてくれたという。
鮫島さんが10歳のときに渋沢栄一は亡くなるが、その思い出を水彩画に表現したり、講演で語ったりしてきた。同展では、鮫島さんのイラストや思い出の品のグラスやブローチなどを展示する。その他、渋沢家の訓示を文章で紹介。グッズとして、「渋沢栄一との思い出のあめ」(500円)を販売するほか、鮫島さんが書いた4種類のイラストのはがき(1枚100円)、同展の図録(300円)もそろえる。
同館副館長の川上恵さんは「渋沢栄一は本やドラマでその功績が伝えられているが、日常の姿を知っている方はほとんどいない。鮫島さんから話を伺わなければ聞くことができなかった、温かな渋沢栄一の姿を知っていただければ。鮫島さんの水彩画は日本の古き良き風景を感じることができるので、大人だけでなく、子どもたちにも楽しんでほしい。夏休みにぜひ、お越しいただければ」と話す。
開館時間は10時~17時(最終入館は16時30分)。休館日はホームページで確認できる。観覧料は、一般=300円、小・中・高=100円。8月27日まで。