北区滝野川にある瀧野川八幡神社(北区滝野川5)で約半年前に種をまいた伝統野菜が収穫の時期を迎え、9月23日に境内で「収穫祭」が行われた。
江戸時代に武蔵国豊島郡滝野川村(現在の滝野川付近)で栽培と品種改良が行われ、日本各地へと広まった伝統野菜「滝野川ゴボウ」。境内のポリ製筒で育てられた滝野川ゴボウは若干短めではあったものの、しっかりと太さで育ち、氏子青年会が当日、「ごぼう汁」として振る舞った。
神楽殿では信翁会による神楽の奉納に加え、詩吟アーティスト恵聖さんによる「種物音頭」の歌の奉納も行われた。「種物音頭」は滝野川の種子屋を中心とする東京種子同業組合が昭和11年に開催した「種子祭」を記念して製作されたもので、詩吟アーティスト恵聖さんを中心に現代風にアレンジを加えながら新たに作り直されたものが歌われた。
かねて公募していた滝野川伝統野菜ゆるキャラの名称が「滝ぼう」「きゃろ美」に決まり、同日、境内で発表された。
神主の藤井さんは「真夏の猛暑や大雨にも耐えて無事に収穫することができて良かった。来年以降も無事に収穫できるよう最善を尽くしていきたい」と抱負を語る。