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伝統に根ざした「狐のお面コンテスト」 北区・神谷のパン店で応募作品展示

「狐のお面コンテスト2021」の応募作品

「狐のお面コンテスト2021」の応募作品

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 「あん食パン」専門店「明壽庵(めいじゅあん)」(北区神谷1)の店内に現在、個性豊かに採色された「狐(きつね)のお面」約20点が展示されている。

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 お面は、同店が昨年暮れに行った「狐のお面コンテスト2021」の応募作品。期間限定商品「王子の狐あん食パン」の購入客が景品の白い狐の面に好みの採色を施し、その写真を同店の公式インスタグラムに投稿することで応募を受け付けた。応募者には参加賞の他、最優秀作品賞、明治堂賞、石鍋商店賞、王子製餡所賞など、さまざまな賞を贈った。

 同商品の発売とコンテスト開催の背景には、「王子 狐の行列」の伝統を絶やしたくないという、同店代表・中山公人さんの思いがある。

 「王子 狐の行列」は、その昔、大みそかの夜に関東各地から集まってきたキツネが大きなエノキの下で装束を整え、王子稲荷神社にお参りをしたという言い伝えにちなんだ行事。かつてエノキがあった場所に立つ装束稲荷神社から王子稲荷神社までの道のりを、キツネに扮(ふん)した人たちが大みそかから元日にかけて練り歩く。1993(平成5)年から2019年まで毎年欠かさず行われ、地元や国内はもとより、海外からの旅行者たちの間でも徐々にその人気が広まっていたが、2020年から新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となっている。

 コンテストの応募者からは「コロナ禍で外に出られない中、子どもと一緒にお面に色を塗ることができれて楽しかった。賞をもらえたこともうれ嬉しかった。お面作品の展示も嬉うれししい」などの声が届いているという。

 中山さんは「お面は力作ぞろいで、ズラリと並んだ様子は『王子 狐の行列』をほうふつとさせる。営業時間内であれば、どなたでもご覧いただけるので、どんどん見に来てほしい。今年の年末も行う予定」と話す。

 営業時間は10時~19時。水曜・木曜定休。展示は3月31日まで。

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