
北区滝野川の「Jギャラリー&カフェ」(北区滝野川6)が7月4日で10周年を迎えるに当たり、現在、第57回企画展「やまなみ工房展」を開催している。
同ギャラリーでは自閉症者と知的障害者の芸術作品のみを展示・販売。伝統的な美術教育を受けていない作者の芸術作品は「アール・ブリュット」と呼ばれている。それらの作品を身近に鑑賞できる空間を目指して同ギャラリーではカフェも併設している。
オーナーである竹居正武さんと妻の美佳さんは、2015(平成27)年の開設準備当初から、自閉症者と知的障害者の芸術作品の展示・販売に特化したギャラリーにしようと方向性を決めていたという。第1回企画展に向け、創作活動を行っている工房や団体の作品を見て回り、「ここしかない」とオファーしたのが滋賀県甲賀市の「やまなみ工房」だった。
同工房は1986(昭和61)年に活動を始め、利用者は創作や作業を通して日常の充実を図っている。当時、同工房は作品の販売を行っていなかったが、竹居さん夫婦が現地を訪ね、打ち合わせを重ねて同ギャラリーのスタートとなる企画展での展示・販売が実現した。
「10周年を記念する今回の企画展は『やまなみ工房』と決めていた」と話す美佳さん。「日常に溶け込むようなアート作品を、生活に彩りを添えることを願って展示・販売してきた。そのまま見て、そのまま感じてほしい。ぜひ足を運んでいただければ」と呼びかける。
営業時間は14時~18時30分。日曜・月曜・火曜定休。観覧無料。7月19日まで。